2007年 月のハナ 満月

じゅうごや

満月がおとづれた。
枇杷は毛皮にくるまれた莟からいい香りの薄い花びらを出す。
枇杷のあとには菊を添える。芒の葉をあしらう。

器は蜜蝋のもの。
蜜と月。

全ての植物に変わりなく月の光が降り注ぐ。
植物が呼吸を続けている。息をしている。
人とは違う生き方。
あたらしいなにかが出会っている感じがして仕方ない。

約束を思い出し、一つかなえた感じ。
新月から満月まで、ひとつながりの円が結ばれた。

ほんの一瞬の事。
青く銀色の光が、波のように打ち寄せてくる。

このままでは溢れそうだ。

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素材/枇杷、小菊、芒、蜜蝋のうつわ、月、水、風。

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円でつながった花。

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水盤に映る月。

月も花も人もゆっくりと、満ちては
こぼれていく。
また生まれるために。

2008/10/27 
もうすぐ2008年の月に会いに行く日に。
塚田有一