『かわいい闇ー物語りとしての花活けー』

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翌日。生けた花は、静かに待っていた。

「メメント・モリ」。
死を想え。はかない生命だからこそ、燃え、香り、輝く。

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映像をチェックしてイメージを同期させていきます。

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ベースを準備。皆グリーンですが、夏は羊歯を多く使い、秋は苔のみ、冬は常緑の木蔦や
枯れ草、そして白樺の幹を転がしてあります。

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始まります。

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初夏から始まる物語りを、季節を追って活けて行きます。
初夏から秋へ。秋の収穫祭へ。
そして冬へ。
『かわいい闇』の作画担当ケラスコエットのマリーの朗読に沿って、カットが流れます。
補足を翻訳家の原さんがしてくれつつ、花が活けられていきます。

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秋から冬へ。

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柘榴の意味するもの
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葡萄やマッシュルームの意味すること
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森の中で繰り広げられる生命のドラマ。物語りによって紡がれた世界。虚構の。
花でそれを一瞬切り出す。

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生け花はユートピックな場所を引き寄せる技術である。
何処でもない場所、どこかにある場所
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冬から春がきざす。
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第二部はケラスコエットの背景画担当セバスティアンとのスカイプ対談。
世界観が似ていてびっくり。繊細さと大胆さと奥行かしさ。自然への幼い頃からの想い。
彼の美しい風景の絵があって、マリーのキャラクターが存分に生きてくる。

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ご協力いただいた皆さん
右から翻訳者の原正人さん、今回は通訳の大西さん、編集者の田中優子さん、カメラの畑迫さん。

料理山研究所 山崎さんの facebookより

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仕事として花を活ける時には、お客様の文脈を大事にし、花の旬を考え、色や質感、情景をいろいろイメージしてみます。でも、花は生ものですから、注文通りの仕入れがかなわない場合もありますし、現場でやってみて、イメージ通り行かない場合もあります。一本一本皆違うので、予定はあるようでないようなものです。
そうした時、限られた時間でどうするのか。その場に臨んで発揮できる力を持っていたいと思っています。場所と素材に出会い、相互共振し、想像をいつも超えていくことが、花生けの醍醐味であり奥が深いところです。
花は遥か昔から「こころの形代」です。型や方法や技術を用いて、物語を伝えてゆくのが仕事です。作庭のダイナミズムと、一輪の投入れのダイナミズムは通じています。