入澤康夫ヲキク会 

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その日はヒルサイドテラスの一画にある猿楽神社の祭礼の日でもあった。

東雅夫さんの朗読と、能楽師森田流笛方の槻宅聡さんの能管のあしらい。
演目は「わが出雲(エスキス)」「牛を殺すこと」「牛の首のある三十の情景」
狂言神楽でみんなで歌う「ユウレイノウタ」。

お二人の真ん中に花を立てる。
牛の骨、鳥の頭、月などをイメージし、植物を集めた。
鷹の羽ススキ、雪柳、アロエ、ドクダミ、八つ手、棕櫚、羊歯、理化学実験用のガラスの器に。
ゲットウやバンダ、オーガスタの花。
入澤さんの詩に植物は沢山出てくる。かれらとの馴染み具合がわかる。
僕もそんな風に花を生けられたらと思った。

花はあればいいんです、と槻宅さんは仰っていた。
あまり、考え過ぎない方がいい。でも、考えるけど。
花生けは偶然出会った花を惜しげもなく手放していくこと。

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笛のあしらいがことばを生き生き喜々とさせていた。
書かれたものは、こうやって何度でも蘇るのだろうが、笛の型というのはおそろしいくらいに、なにかを呼び出す。

『ユウレイノウタ」を楽しく(?)みんなで唱えたあと、
入澤康夫さんご本人が自作を朗読してくださった!!!!!!
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「その国」という詩だった。少し咳き込みながら、訥々と読まれた。
言葉を紡いだ紡ぎ手が読むのだから、なんの虚飾もなく響く。

「その国」のこと。いのちがやってくるところ。妙、空、無。。。
羊水が満ちると同時に何処かからかやってくるもの。
いのちがかえる場所。

ポエジーが言葉に化する。花となって咲く。
死の重なりの先っぽが生。
生は明滅している。回転扉のように。

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入澤さんを見送る頃、お祭りのお囃子が聴こえていた。





ワークショップは、植物に触れ、植物に人が託して来た物語を知り、身体知を取り戻すことと、風土を感じることを大事にしています。